FMHOTの「日本語」
相模原市民にはおなじみのFMHOT、ローカルな情報がぎっしりつまっており、筆者はよく聞いている(もっとも、合併した津久井や藤野などでは電波が届かない問題があるとか)。
ときどき気になるのが、アナウンサーやパーソナリティが話す「言葉」だ。生放送でうっかり間違った日本語を話してしまうのはよくあること。しかしきちんと原稿に書かれたことばが、それ自体怪しい日本語だったりするのはどうもいただけない。
例えば、「緊急情報」のお知らせでは、こんな文言になっている。
‥‥災害時にそなえ、常にラジオを用意しておくとともに、ラジオのダイヤルをいまお聞きの83.9MHzにあわせておくことをおすすめします。
問題にしたいのは「あわせておくことを」だ。
ここには敬語表現がない。「あわせておくこと」は「ちゃんとやっておくこと」という類の、目下に対する命令表現であって、「いまお聞きの」という言葉につながる敬語表現ではない。
しかもそれを、日本語について造詣が深いと定評のある(らしい)、地元では有名なパーソナリティがアナウンスしているのだから、いただけなさも倍増する。
真剣に日本語を考えている人であるならば、ぜひ、
‥‥災害時にそなえ、常にラジオを用意しておくとともに、ラジオのダイヤルをいまお聞きの83.9MHzにあわせておかれることをおすすめします。
と直してほしい。